伸びる雲梯の影は 斑に 零れる命を そっとなぞるように伸びる 届かない場所の地図に想いを馳せるように 干からびた川底に 靴を探すように 誰にも行き先を告げずに 失踪してみたい 藁を積み上げた上に火を点ける 狂ったように舞い上がる火の粉 夜の雲は腹を炙られて 盛大に戻す 溺れる僕らは塵と撹拌されて