霞猫

僕の欠損

2025-05-14

太陽が昇れば 何もかも捨てて
何処か遠くに行こうよ
理解されなくても慰められても
僕は何も変わらない

いつか綺麗な花の咲く草原で
君の時間がまた動き出すように

生れ落ちた感情はまだ名前を持たないらしい
誰にでもあるけど その時まで分からない

見えない糸をたどって声なき声を聞く
忘れてしまう事が何より苦しい
いつもより余分に苦しみに浸っても
許されるわけではないのに

一人 暮れる夕焼けの中たゆたう
帰り道が分からなくなったよ

色付いていく孤独感 もうこれ以上耐えられない
すべき事はあるけれど 欲しいものは未来には無い

両手の中に雨をためるように
少しずつ失い続け決して満たされない

変わり続ける 僕はきっと 生きている限り
君の知っている僕が消えていく 忘れたくない