霞猫

腐敗の檻に

2025-05-18

前後不覚のアホにチューニング合わせて
生きづらい世の中で窒息してる
絶賛された青空はAIで幾らでも作れて
疑う気持ちに型に嵌められて心は震えない

順番に死体にキスをしているような気持ち
個性も個人も相互監視しながら演じてる
開かないパラシュートを大事そうに抱えているんだ
人生はガタガタのわだちの上を何度も行き来するようなものだ

ちんけな破滅主義が懲りずに連絡を入れてくる
汽車の時間をいつも寸前で忘れる
人食いの暗闇に包まれて滲んで輝く水銀灯
道しるべのように吐きながら迷い込む

欺瞞に溢れたプールに浮かび地獄の沙汰を思えば
この世は大きい網の目の中で
明るい部屋の中を羨ましそうに見ている小虫は
零れ落ちそうな眼玉をぎょろつかせ
死にたいとも思わずにバタつく