夜の町 汽車の時間 踊るゴースト 耳ざとい小人の群れに骨まで喰われそう 細い指先で額を撫でて 俯いた横顔は欠けた月の終わりみたい くゆる灯 深い空の底で取り残された 全滅した私は骸 フィルムを燃やすように踊る 符丁が合うように 燃える部屋 スノードームみたい 手紙を持ってきた白山羊が熱い熱いと泣いて 申し訳ないね 距離感ばかり測って くしゃくしゃに丸めた新聞 笑顔の広告と目が合った 幸せを追う 時計のウサギを追いかけるように そしてバターになる 腹を空かせた虎は ご機嫌 私は今日もバケツを持って その虎が吐くのを待っている 指と指を繋いだ サヨナラを言う 小さな声を 黙らせるように 強く締め付け