霞猫
内容の無いくだん
舌が滑って止まらない 大体同じ人が 相槌を打っている …
きれゞの青空
伸びる雲梯の影は 斑に 零れる命を そっとなぞるよ…
激突するに足る豆腐の角
排ガス混じりの雨が止まない 点滅する自動販売機 眠るよう…
昇る陽 やるせないだけ
至近距離は盲目 バカボンのお巡りなら無言で撃つ場面 世界は…
消失
街角 目を逸らす 空が口を開け 垂れさがる 蜘蛛の糸 見え…
小さな映画館
日陰に座り込んだまま 一歩も動けないでいる 歩道は暖かな…
火花
取り残された最果ての場所で 無理やり吹かした空元気 憎悪…
何にも合わない鍵
明日の形に浮かんだ影法師 宇宙で瞬く消えていく何もかも …
ラブ・ブラックホール
周りに合わせて生きて 薄まっていく心 影の中で跳ねている…
はるのうた
暖かな陽だまり 高い空見上げる 雲一つない よっと手を…
サタデーナイトフィーバー
敵を作り出して叩くように 見せかけて もたれる 自分…
戻らない日々
あの頃は雪が降り水色のボンネット 少しずつ白くなり窓ガラス…
名前を貰えなかった未来
夜空の星の光が もう少し強ければ 足元を照らし 導いてくれ…
腐敗の檻に
前後不覚のアホにチューニング合わせて 生きづらい世の中で窒…
悲しみポーリー
悲しみポーリー 羽は開かない 夜空のポーリー ひとりぼっち…
オリオン
君に手を伸ばす 夜の魔法が解けていく 愛のきらめきで …
有象無象スレイブ
悲しみが尾を引いた 夜明け前の船出だ 積み荷は捨てていこ…
僕の欠損
太陽が昇れば 何もかも捨てて 何処か遠くに行こうよ 理解…
詐欺師の墓
集めた石の かちゃりかちゃりと 袋の中で 足は白い骨の…
偽善マイム
当たり前とか 知らないふりしているとか 通り過ぎる人の情報…
ライアーライアー
最果てを背伸びして覗こう くらくらと立ち眩みがする中 夢…
ステフィーは元気な子
目を閉じる 瞼の裏側に太陽の残像滲む 薄いガラス越し …
しあわせのかたち
咲いた咲いたと指を絡めて折る悪戯 人の振りして君と日陰を選…
さよならメリールー
お別れを言いに来た 彼はそう言うと倒れ伏した どこと…
サニーデイ サニーレイン
晴れ渡る 高い空 くるり くるりと瞬いて 乾いた 空気に …
ゴーストアリス
夜の町 汽車の時間 踊るゴースト 耳ざとい小人の群れに骨…
ギャフン
散々見つけてきたものが 紙屑だったと言い 全然答えの無い…
サボテンの花
半透明 揺らぐ照明 道端に 不時着した 削り落ちた 季節…
赤い瞳
命の輝きに溺れそう あなたはいつでも其処にいて 波の音 …
理想の死
切り裂く無意識の腹 蹲る小さな体 優しくされたばかりの …
ライクアローリングすなわち空転
もしも世界が丸い ドーナツだったら 真ん中の穴から 一人二…
凡庸フェイクスーサイド
逃げる夕焼け 意気地が無いぜ 尻に火が付き 燃え広がる…
閃光の
体がバラバラに砕けた 私はそれで良いと笑った どうにか膝…
セラピーバニー
手を引く迷子は すっと溶けるように影に落ちる 色の抜…
沈下するにも骨が痛くて
宇宙旅行に行こうとして 君の家の番地を調べた 破れた電話帳…
シーソー
最後の夢を君に見ていた 終わりのような始まりのような …
ゼリー
ベイベー息が詰まるよ 星空は語らない 饒舌な動く死体ばか…
近所付き合いデストロイ
都会ではギターが弾けない 近所付き合いデストロイするから …
幽玄
幽玄の命 仄かな明かり 少しの暖かさ マリオネット骸骨…
霧の中の光
記憶の中の二人は 行く宛もわからぬまま 触れ合う指を頼り…
カラカラ
落ち葉が転がる音 カラカラ からからと 雨音のよう…
映画のネオン
ベイビー愛しているぜ世界でお前だけとか 歯の浮くようなセリ…
レコード
生まれた光の空 波間を漂うような風 明日は見えないけれど…
円錐の点
風景がちらちらと君の後を追いかけている 見えないもの全てを…
ゲーム
最初は誰かが作ったゲームだった 街や大地の模型のようなもの…
名前を貰えなかった未来
夜空の星の光が もう少し強ければ 足元を照らし 導いてくれ…
I wanna be a 猫なのか俺なのか曖昧な存在
逆風の中で ホバリングしているみたいに見えても 実際は必…
終活 on the ritch
だらだら生きた こんな俺の 後始末 誰かがやると思ったら…
雪の中で
雨が雪へ変わり 優秀な猫のように屋根から滑り落ちる 冷た…
喪失で紐付けられたアルバム
ゆっくりと流れる街並み ぼやけて滲む光 私は宛もなく歩く…
トリケラトプスギャル
昼過ぎのモノクローム 目が眩む 忘却の彼方に 手を触れて …
最高ファンタジー
全く、俺には関係ない。 知らない人が列を作って夢を見たふり…
空洞の季節を越えて
季節が去り 取り残されぬように ピントの揺れる草原の海 …
空と海の間にある喪失
緑色の壁 トンネルのように 続き ぼんやりと 光が 自…
ニャッシーVSメカニャッシー
マッドサイエンティストラボの 片隅で産声をあげた そいつ…
日差し
水中で血の雫がほどけるように あなたの悲しみに触れることは…
酷いのは世界
派手な色のシャツを着て 街を練り歩けば 頭の軽い風船お…
それゆけ禊
ゴーゴー悲しみを超えていけ 寂しい夜には 暖かい部屋の窓…
雲の町
雲の上に町があれば 君を誘って遊びに行くのに 愛は君…